官民協働まちづくり
実践講座

シンポジウム

平成28年11月18日 エリアマネジメントシンポジウム2016in福岡~九州からの発信~を開催しました

官民協働まちづくり実践講座は、リレーシンポジウムの第5弾として、平成28年11月18日(金)に、福岡にて、「エリアマネジメントシンポジウム2016 in 福岡~九州からの発信~」を開催しました。
本シンポジウムは、本年7月の全国エリアマネジメントネットワークの発足を追い風に、価値・地域力の維持向上の重要な手段であるエリアマネジメントの取り組みを全国に広げていくことを目的に、全国エリアマネジメントネットワーク、博多まちづくり推進協議会、We Love天神協議会と共に開催されました。

プログラム主催者挨拶
博多まちづくり推進協議会会長 本郷譲氏
We Love 天神協議会会長 中村耕二氏

来賓挨拶
国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室長 中村健一氏
福岡市総務企画局長 中村英一氏

基調講演
全国エリアマネジメントネットワーク副会長、法政大学教授 保井美樹氏

トークセッション1「公共空間の活用~エリアマネジメントの事業と財源の可能性~」
コーディネーター:
九州大学教授 坂井猛氏
パネリスト:
博多まちづくり推進協議会 谷川麻裕子氏
We Love 天神協議会 小林誠氏
水の都ひろしま推進協議会 杉惠頼寧氏
札幌駅前通まちづくり株式会社 内川亜紀氏

トークセッション2「九州・山口のエリアマネジメント」
コーディネーター:
京都大学経営管理大学院特定教授 御手洗潤
パネリスト:
株式会社ワークヴィジョンズ 西村浩氏
特定非営利活動法人里山を考える会理事 網岡健司氏
株式会社油津応援団専務取締役 木藤亮太氏
まちづくりプラン研究所代表 牧昭市氏

閉会挨拶
全国エリアマネジメントネットワーク会長 小林重敬氏
主催・共催・後援主催:全国エリアマネジメントネットワーク、博多まちづくり推進協議会、We Love 天神協議会
共催:京都大学経営管理大学院
後援:国土交通省、福岡市
日時2016年11月18日(金) 14:00~17:00
場所JR九州ホール (福岡県福岡市博多区)
会場の様子

開催概要

主催者挨拶

博多まちづくり推進協議会会長 本郷譲氏、We Love 天神協議会会長 中村耕二氏より主催者挨拶が行われました。

来賓ご挨拶

国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室長 中村健一氏より来賓ご挨拶を頂きました。続いて、福岡市総務企画局長 中村英一氏より来賓ご挨拶を頂きました。
・国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室長 中村健一氏、来賓ご挨拶概要はこちら
・福岡市総務企画局長 中村英一氏、来賓ご挨拶概要はこちら

国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室長 中村健一氏
福岡市総務企画局長 中村英一氏

基調講演

はじめに、全国エリアマネジメントネットワーク副会長、法政大学教授 保井美樹氏より基調講演が行われました。
基調講演の前半では、保井氏からの紹介を受け、NOSIGNERの太刀川瑛弼氏より、7月に発足した全国エリアマネジメントネットワークのロゴが発表されました。
後半では、「エリアマネジメントが切り拓くJapan Localism(地域主義)」と題して、グローバリズムとローカリズムの両面からエリアマネジメントの動きがどのように捉えられるのか、ニューヨークの都市に関する研究の流れや、個別の事例などを交えてお話しいただきました。そしてエリアマネジメントの価値を表すキーワードとして、価値共創型のマネジメント、自立運営型のマネジメント、人財育成型のマネジメントの3つを打ち出され、エリアマネジメントの持つ可能性について、力強くお話しされました。
・全国エリアマネジメントネットワーク副会長、法政大学教授 保井美樹氏、講演概要はこちら
・講演資料はこちら
※資料の無断転載・無断利用を禁じます。

全国エリアマネジメントネットワークロゴの発表
保井氏による基調講演

トークセッション1 「公共空間の活用~エリアマネジメントの事業と財源の可能性~」

トークセッション1は、九州大学大学院教授 坂井猛氏をコーディネーターとして、博多まちづくり推進協議会 谷川麻裕子氏、We Love 天神協議会 小林誠氏、水の都ひろしま推進協議会 杉惠頼寧氏、札幌駅前通まちづくり株式会社 内川亜紀氏の4名のパネリストをお迎えして行われました。
まずはじめに、パネリストの皆様よりエリアマネジメントの取り組みや現在抱えている課題をご紹介いただいた後、コーディネーターの坂井氏より、パネリストの皆様へ民間と行政の役割分担について質問がありました。それに対して、パネリストの皆様からは、「役割分担を明確に示すことが必要である一方、繰り返し対話をしてケース毎に分担を考えることも重要」(谷川氏)「規制の検討が行政の役割であり、地元の方との協議が民の役割であるので協働が重要である」(小林氏)「協議会という役割が全体を包む風呂敷として非常に有効である」(杉惠氏)「エリマネ団体が育つまでは下ごしらえとして行政の役割が大きかった」(内川氏)といった回答がなされました。
エリアマネジメントの実践者の方々の実際の取り組みとそこから生まれる課題、そして今後の展望まで活発な議論が交わされ、非常に充実したトークセッションとなりました。
・トークセッション1の概要はこちら

九州大学大学院教授 坂井猛氏
トークセッション1のパネリストの皆様

トークセッション2「九州・山口のエリアマネジメント」

トークセッション2は、京都大学経営管理大学院 御手洗潤特定教授をコーディネーターとして、株式会社ワークヴィジョンズ 西村浩氏、特定非営利活動法人里山を考える会理事 網岡健司氏、株式会社油津応援団専務取締役 木藤亮太氏、まちづくりプラン研究所代表 牧昭市氏の4名のパネリストをお迎えして行われました。
まずはじめに、パネリストの皆様より、各地域で行われている事例やコンセプトについてご紹介いただいた後、コーディネーターの御手洗特定教授が、地方都市で大きな課題となっている人材について、階層毎のプレーヤーをどのように調達していくのか、パネリストの皆様の考えを尋ねられました。
パネリストの皆様からは、「青年海外協力隊やアクティブシニアの能力開発によって人材を確保している」(網岡氏)、「一般の人がまちづくりに触れるインターフェースをしっかり作って発信していくことが大事」(木藤氏)、「まちに関わるあらゆることを全体としてコーディネーションできる能力を有するタウンマネージャーを育成することが必要」(牧氏)、「マネージングする人は二拠点で暮らすという形がいいのではないか」(西村氏)といった考えが示されました。
セッション2ではセッション1とは異なり、人材という課題を切り口として、大都市ではない中小規模の都市のエリアマネジメントに焦点を当てて議論が行われました。エリアマネジメントの新たな側面が垣間見えるとともに、持続的な活動を行っていくための示唆に富んだトークセッションとなりました。
・トークセッション2の概要はこちら

京都大学経営管理大学院 御手洗潤特定教授
トークセッション2のパネリストの皆様

閉会挨拶

最後に、全国エリアマネジメントネットワーク会長 小林重敬氏の閉会挨拶が行われました。
挨拶では、エリアマネジメントを通して人材が育ち地方都市の再生の手がかりとなること、そして大都市では複数のエリアマネジメント組織が連携し社会関係資本を強固にしていくことの重要性について述べられました。
今回のシンポジウムでは、グローバリズムとローカリズム、価値共創、自立運営、人財育成の観点から見たエリアマネジメントの可能性、大都市における事業・財源の事例、さらには地方都市における様々な形のエリアマネジメントを議論することで、エリアマネジメントの持つ価値や持続的な活動に向けての新たな知見を得る機会となりました。当日は、福岡や九州をはじめとする全国のエリアマネジメント関係者や行政関係者、研究者等約300名が参加し、盛会のうちに終了しました。
・閉会挨拶の概要はこちら

全国エリアマネジメントネットワーク会長 小林重敬氏

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