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「演劇を用いた地域に開かれたカフェ型健康教室の開発と評価 |最終報告シンポジウム」開催報告

2023年3月5日(日)に開催された『演劇を用いた地域に開かれたカフェ型健康教室の開発と評価 |最終報告シンポジウム』に、当講座の蓮行特定准教授、末長特定助教が登壇いたしました。京都大学医学部構内にある杉浦地域医療研究センター(杉浦ホール)にて開催されました。

本シンポジウムは、岡崎研太郎先生(九州大学医学研究院)が研究代表を務める研究課題「演劇を用いた地域に開かれたカフェ型健康教室の開発と評価 〜多職種連携による糖尿病劇場の経験を踏まえて〜」(助成:公益財団法人杉浦記念財団)の1年間(2022年度)の研究成果報告会として開催されました。本研究課題には、蓮行特定准教授、末長特定助教も共同研究者として参画しておりました。

シンポジウムの中では、研究プロジェクトにおいて開発した「健康カフェ」について、実践の報告と、実践を通して得られた知見を発表いたしました。スギ薬局の店舗の一角で実施した「糖尿病」をテーマとした健康カフェ、佐賀県のコミュニティカフェで実施した「認知症」をテーマとした健康カフェについてご紹介しながら、会場で参加いただいた方には簡単なワークショップもご体験いただきました。ディスカッションでは、「薬局でこうした健康カフェを実施することの意義」、「医療機関を離れた場で健康カフェを実施する意義」、「医療者と非医療者が同じ参加者という立場で演劇を創作し、ディスカッションする意義」など、多様な話題に触れながら議論が進みました。

今回開発した「健康カフェ」では、医療者・非医療者の「対話」を促進するための要素として、「演劇」の手法を活用しておりました。シンポジウムの中では、この「演劇」の果たした機能についても、登壇者の岡崎研太郎先生、岡田浩先生、鈴木渉太先生から話題提起がありました。

「俳優のファシリテーターが、会場の前に立って上演を始めると、一気に惹き込まれる。この『演劇の力』は、一体なんなのだろうか?」

「俳優というファシリテーターが場にいることで、医療者だけでは出てこない発想が加わっていたように思う。そうした、医療者とは別の『想像力』がありがたかった」

参加した方々からも、「ぜひ『健康カフェ』を私のフィールドでも実施したい!」とのお声をいただき、大変励みになりました。

今後とも引き続き、「演劇を用いた健康カフェ」の実践や研究を進めてまいります。

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