アート・コミュニケーションデザインと
組織経営寄附講座

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「アート・コミュニケーションデザイン実践演習」(2022)第7回〜第12回の講義報告

蓮行特定准教授による講義「アート・コミュニケーションデザイン実践演習」がスタートしました。本授業は全15回(5日間)の集中講義で、2022年は土曜日に開講されています。

この授業では、受講生の皆さんに蓮行特定准教授の開発した「演劇的手法によるワークショップ」を実際に体験してもらうと共に、グループワークで小芝居の創作などにも挑戦してもらいます。実践を通して「コミュニケーションデザイン」の核心に触れていただく、アクティブラーニング型の授業です。

●授業の様子

3日目 11月19日(土)13:15〜18:15

3日目は、受講者から「発声練習や呼吸法について」の質問を受けたことから、授業の最初に「蓮行流あくびたまご発声術」のトレーニングを体験してもらいました。

蓮行流の発声術では、高音の発声や、大きな声のトレーニングはしません。

◎発声は体術であり、身体全体を使って声を出す(声を、頭でなく身体に共鳴させる)

◎発声だけを意識するのではなく、姿勢→呼吸→発声と積み上げていくことが大事

◎「丹田」に空気を入れ、「丹田」から声を出す(低音の発声になる)

…といったポイントを押さえた発声のトレーニングを、30分ほど体験してもらいました。

その後は、グループでの「ショートストーリー創作」の課題に移ってもらいました。

14時から17時まで、3時間ほどの創作時間で、5〜10分のショートストーリー(テーマは自由!)を創作し、グループごとに上演する課題です。

今年は、

「パロディ蓮行流発声術」

「学校向けお菓子企画会議」

という、2作品が生まれました。

授業後のアンケートでは、以下のような感想がありました。(一部を抜粋した形で掲載します)

◎劇を実際に作るのが単純にとても楽しかった。蓮行先生の書籍で、「脚本力」、「演出力」、「演技力」の3つがコミュニケーションにおいて重要という記述を読んで、自分の仕事でも、割と無意識でこの3つを気にかけてやっているなと気がついた。

◎机上で「おもしろいだろうなー」というアイデアが、いかに不確かで、相手に伝わりづらいか、観客目線(相手目線)が大事なことを思い知らされた。

◎年齢も、スキルも、センスもすべてがまるで違う、薄い関係性の方々同士で、何かを「創作・表現する」ことに多大な難しさを感じた。 ◎自分自身のチームも、センシティブな内容を扱ったのだが、その際にそれぞれの考え方を述べあったり、お互いにバランスを測ったりしていて、まさに先生が初回授業でおっしゃっていた「民主主義」であったり、議論によって結論を出していくことが体現できたと思う。

4日目 12月3日(土)13:15〜18:15

4日目は、前回授業の質疑応答から、しばらくの間自由討論を行ったのち、蓮行特定准教授のワークショップとして「件の宣言」を体験してもらいました。

「件の宣言」は、「直接民主制」を体験するワークショップとして開発されたもので、ある論題について、4チームに分かれて主張の演説とディスカッションをし、最後に無記名投票でコミュニティの宣言を採択します。今回は、「日本の一夫一妻制を維持すべし/緩和すべし」というテーマで、「過激な維持派」「穏健な維持派」「穏健な緩和派」「過激な緩和派」の4チームに分かれて、議論と投票を行なってもらいました。

授業の後半では、5日目に発表する最後のグループワーク課題について、話し合いを進めてもらいました。

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